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現役引退後のコーラスは最高

「57歳からの意識革命」と題する本を読んでの感想である。

この本の著者は大阪樟蔭女子大学教授で医学博士の石蔵文信さん、発行所は双葉新書である。
「人生を最後まで充実させるために」の副題が付いている。
実に面白い。
多くのことを気づかせてくれる内容に「目からうろこ」がいっぱい。

第1章:定年後はうつとの戦い [処方箋]いつまでも働こう

第2章:料理のできない男は短命 [処方箋]妻から自立する

第3章:健康も長寿も気にしない! [処方箋]よけいな検診受けない

これだけでも読んでみたい気になる。

定年後、悠々自適で過ごしたい、妻とゆっくりと趣味を共有化したいなどなどは考えない方がよい。
定年後うつ病になったり離婚に至ったり、奥さんの夫源病を引き起こしたりするのは、男の自立に問題がありそうだ。
「夫が妻に求めたいこと」と「妻が夫に求めたいこと」のアンケート結果が出ている。
住宅メーカーのパナホーム株式会社のデザイン研究所が定年後の暮らしと生き方について55歳~65歳の夫婦に尋ねたものである。
夫は「共通の趣味などいっしょにすごす時間を持ちたい」(第8位)とすがっているのに、妻は夫に「趣味、生きがいを持ってほしい」(第3位)と突き放し、妻の第2位「お互い干渉しないで、自由に過ごしたい」と強烈だと筆者は述べている。

晩年は夫婦で共通の趣味を持った方がよいとアドバイスする人もいるが、絶対にやめた方がよいと筆者は言う。
このことをどのように捉えるかは個人によって違いはあろう。

合唱をしたいという男性が阪南メンネルコールの団員に、奥さんと一緒に歌いたいと相談したことがあった。
団員は阪南メンネルコールを紹介したいにもかかわらず、泣く泣く混声合唱団を紹介した。
これなどは、奥さんにとってはよけいなことだったのかもしれない。
そういえば、奥さんはその後、混声合唱団をやめたと聞いた。
理由は知らない。
奥さんには女声合唱団を勧め、本人にはメンネルコールを勧めても問題がなかった。
というより定年後のご夫婦にとっては、より適切であったのかもしれないのである。

時間があったら何かしたいというのではなく、思いついた時に始めましょうと説く。
趣味であっても目的を持ち社会と関係を持つようにしようという。

この観点で言うと合唱はどうであろうか。
合唱は4つのパートがそれぞれ独立してはいるが、4つのパートが一つにならないと完成しない。
この意味では自分は人のために、人は自分のためにであり、協調性がとっても重要視される。
こうした中で練習を積み重ね、ハーモニーを実現していく。
その実現したハーモニーをコンサートで観客のみなさんの前で披露する。
目的性や社会性などを備えた趣味としては、優れていると思われるがいかがだろうか。

男声合唱だけがいいというのではない。
混声合唱や女声合唱ももちろん趣味として優れていると思う。
しかし定年後の男性が参加する合唱は男声合唱がお勧めである。
たまたま奥さんと趣味が合唱で同じであったとしても、奥さんとは別の合唱団に所属することが家庭円満の秘訣かもしれない。
ちょっとうがった見方だろうか。

 

 

 




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